働き出して気づいてしまった、仕事はカレー作りと一緒だということに。
びーやんのブログにようこそです。
入社して半年が経ち、毎日必死に業務についていく日常の業務の中で気づいてしまったことがある。
それは。。。
「仕事はカレー作りと一緒であるということ」
背景
マネージャーとディレクターと自分とで、配属から今までを総括する話し合いが持たれた。(probationと弊社では呼んでいる) その中でディレクターが、この仕事は建築と一緒で、新卒の君はまだ固まりすらしていないコンクリートなんだ、これから固まって基礎を作り上げていく段階に移行していく、家がデザイン出来るようになればたのしくなるものだと言われ、率直に、
「何だその例えは?」
と、何かほかに良い例えはないだろうかと考えながら、その後の業務に取り組んでいると時にふとカレーが出現してきた。ここで、「何だその例えはと?」思った方はここで読み終わって頂いても大丈夫です。
「仕事はカレーと一緒だ」そう思ったそもそものきっかけは、自分のマネージャーが夏休みでお休みの時のトラブルのことを思い出したからだ。上司が休暇を取っている際に、レポート作成に必要な情報を探すのにすごく時間がかかり、納期に影響が出そうになった事があって、人によって情報の整理方法が異なる現実と、必要な情報を加工し、ジョブフォルダーの適切な場所に格納しておく事の重要性を認識させられた。そこで、これは冷蔵庫に必要な具材を整理整頓して保管する事と同じではないかと感じ、その料理としてカレーを思いついた。
次にカレーの料理工程と、実際の仕事の工程を比較し、実際の類似性を見てみる。
カレーの調理工程
① 準備・下ごしらえ
・作るカレーの種類を決める
・・・バーモンド、シーフード、インドカレーなど
・全体作業の把握
・・・何時に調理を始めて何時までに終了させるか
その為にはいつ買い出しに行けば良いか…
・必要材料の確保
・・・人参、じゃがいも、お肉、玉ねぎなど
・優先事項を決める
・・・先にご飯を炊いて、その間に他の作業をしよう
・冷蔵庫に買ってきたものを入れる
・・・野菜は野菜室に、お肉は2段目の棚に、残ったものは冷凍庫に保管する
② 調理
・具材を切る
・・・切り方の工夫、包丁、ピーラーを使用して切るか、玉ねぎはみじん切りにすのか
・・炒める順序確認
・・・先に玉ねぎを炒めるのか、お肉を炒めるのか
・炒める
・・・フライパン、鍋、圧力鍋、どれを使うのが適切か
・・火加減
・・・玉ねぎは飴玉になるまで炒めるか、柔らかくお肉を炒める為にはいつ肉を投入すれば良いか
具材を切る為には包丁の使い方に慣れておかなければならないし、野菜によっては包丁ではなくパーラーや他の道具を使用する必要もある。ここで野菜の切り方、炒め具合などの間違いを犯してしまうと、カレー全体の味にくるいが生じてしまう。
③ 味付け
・ルー投入
・・・全体の味付け、ここで間違えて味噌を入れると味噌汁が出来上がる
・隠し味投入
・・・コーヒー、牛乳、などなど
・トッピング
・・・ほうれん草、福神漬け、目玉焼き、ゆで卵など
カレー完成
どれだけ調理の際にミスをしても、カラーのルーさえ入れて仕舞えばカレーは出来上がる。しかし、それでは味が大味なものになるし、今後作るたびにカレーの味が変わってしまい、安定的に美味しいカレーを作ることはできない。
仕事の工程
上記のカレーを仕事に置き換えてみると。。。
①’ 仕事の方針決定並びに各種セットアップ
・ヒアリング (作るカレーの種類を決める)
・・・クライアントの課題は何で、自社のどのサービスが役に立つのか
・社内スケジュール確認(全体作業の把握)
・・・他のプロジェクトとの納期や、他の支社とのスケジュール確認
・社内調整 (優先事項を決める)
・・・ 必要なリソースをプロジェクトに配置し、スケジュールを決定する
家族が食べたいカレーを作るのと同じように、先方の欲しい納品物を作成しなければならない。その為のヒアリングである。
②’ データ作成
・必要データの作成・算出
・・・エクセル パワポの作業に慣れてショートカットキーを使いこなせるようになると仕事が早くなる。何の道具が必要で、どう使うか 新人
ショートカットが使えないと効率悪い
・関連データをジョブフォルダーに格納する(冷蔵庫に買ってきたものを入れる)
・・・人によって格納しているフォルダーが違い場合もあり、データの置き場所を確認する必要がある。
エクセル、パワーポイント、ショートカットキーを覚えると基礎が出来上がり、できる料理の幅が広がる何の道具が必要で、どう使うのかが新人はわからないから作業が遅く、ここを早く解消してあげないと会社としても利益が上がらない。
③’ レポート・提案内容作成
提案、報告内容の決定(ルー投入)
参考情報の挿入(トッピング)
納品物完成
クラアントから急かされている、納期は?
適切なボールを必要な所に投げる
この段階で提案、報告内容の方向性を見誤ると、味噌汁が出来上がるかもしれない。カレーが出てくると思っているクライアントの口に味噌汁は合わないのだ。
まとめ
人に何かを教えるのは難しい、それは自分の上長を見ていると明らかで、自分にどうやって業務を教えれば仕事ができるようになるだろうか、と日々苦慮している。(本当に申し訳ないです、でもありがとうございます)
しかし一方で教えられる方も難しいのです。特に業務に従事する最初の頃は自分が何ができて、何が出来ないのかを把握するところから始まるし、要領がわかっていないので一つ一つの業務に時間がかかり、常時緊張しているのでミスも犯してしまう。教える方も教えられる方も、お互いの思っていることがうまく伝わらずにモヤモヤしてしまうこともある。だって人間だもの。
なので、例えば依頼した作業の提出が遅ければ、その訳を聞いて、エクセル(包丁)の使い方に問題があるのか、他のジョブとの優先度の兼ね合いで遅れているのかを知る必要がある。エクセルができていないのであれば、そこを重点的に訓練すれば良いし、他のジョブとの兼ね合いが問題なら、一度話し合いの場を持ち、仕事量について相談すべきだ。上長は部下の性格も考慮に入れながら指導にあたっていかなければならない。部下を持つことは本当に大変なんだろうなと、部下ながら感じる。(冗長有難うございます)
”人を教える” そのこと自体が楽しいと思っている人の下につくと仕事の覚えが早くなるが、それが嫌な人の下で働かないとな場合は自分で自分の置かれている状況を知り、周りに伝える必要が出てきてしまう。こればかりは配属先の運次第だ。
最後に
そもそもこの記事を書いたのは、必死に上長の指示を受け見よう見まねで仕事に取り組んでいくうちに、食堂バイトの経験を思い出してカレーの例が浮かんできたのが最初のきっかけである。(食堂のパートのおばさんありがとう)
とにかく入社1年目は買い出しに行って必要な情報を集め、整理する。上長から人参の切り方を教えてもらい、綺麗な形切れるようになると、玉ねぎ、ジャガイモなども練習し、上手に切ることが出来るようになるまで練習する。
常に料理本を見ながら調理をしていると日が暮れてしまい、見たいテレビに間に合わなくなるのは、仕事の納期を守れないのと一緒。必要な情報が必要な場所にあるか、誰がどのジョブを担当しても同じスケジュール感で仕事を進め、役割を認識することで組織が効率的に動き出す。
逆に後輩の指導を任されていて、うまく説明できずに困っている先輩方は、試しにカレー作りでも教えるかのように仕事を教えてみてほしい、すると全体像がはっきりし、どこでつまづいているのかが分かると思う。 人参を切るだけの人間にならないことそこには何の価値もないなと。いつまでも人参ばかり切っていても何も成長しないし、転職もできない。全体のことができるようにならないといけない。大企業ほどその傾向があるのは一目瞭然である。
慣れない新人を放任して仕事を任し、よく分からない味の味噌汁が完成しないことを願っている。
本当に最後に
「この歳でこんな結論にたどり着いてしまって本当に大丈夫だろうか...」
では、この辺で
失礼いたします。